がんは遺伝だ、と言っているあなた。
意外にも遺伝は少数派で、がんの多くは生活習慣が原因なんです。
「がんの保健体育」では生活習慣とがんのリスクを学びます。
昔も今もタバコは最大のがんの原因です。
その原因は単純です。タバコの煙には約70種類の「発がん性化学物質」が含まれているからです。
タバコを吸う人は、吸わない人に
比べて1.5倍がんになるリスクが
高まります。
タバコを吸う人のがんによる死亡リスクを吸わない人と比べると肺がん4.8倍、喉頭がん5.5倍、食道がん3.4倍、
咽頭がん2.7倍、子宮頸がん2.3倍。
とにかくタバコによる死亡リスクが高いんです!
※子宮頸がん以外は男性
(出典:国立がん研究センター がん情報サービス)
もはや常識となった「受動喫煙」の害。喫煙者が吸う煙より、タバコの先から立ち上り、周りの人が吸い込む「副流煙」の方が有害物質を多く含むんです。この事実は知らなかったでは許されません。
がんと飲酒もつながっています。
過度な飲酒で口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、大腸がん、肝臓がん、乳がんの発症リスクが上がると考えられています。
(出典:国立がん研究センター がん情報サービス)
お酒を飲んで顔が赤くなる人を「フラッシャー」といいます。
フラッシャーはアルコールを分解しづらく食道がんになりやすいので注意が必要!
適量の目安
(出典:国立がん研究センター がん情報サービス)
お酒は健康と“お財布”の
ためにも適量に!
食生活が健康と関係があるのは皆さんご存知だと思いますが、それはがんとも密接な関係があるんです。
少し昔のお話です
冷蔵庫が普及する前の日本では、日持ちする塩分の多い食品が多かったので、胃がんが多かったんです。
今のお話です
この50年で“食の欧米化”が進み、肉類、牛乳、乳製品の摂取が大幅に増えました。その結果、乳がん、大腸がん、前立腺がんに
なる人が増加したと
言われています。
研究中のお話です
緑茶やコーヒーなどが“がん予防”や“死亡リスクの低減”に効果があるのでは?という研究も行われています。
どのがんにどのような
効果があるかないか、
今後の研究結果に注目です!