がんは遺伝だ、と言っているあなた。
意外にも遺伝は少数派で、がんの多くは生活習慣が原因なんです。
「がんの保健体育」では生活習慣とがんのリスクを学びます。





昔も今もタバコはがんの大きな原因です。
その原因は単純です。タバコの煙には約70種類の「発がん性物質」が含まれているからです。
タバコを吸う人は、吸わない人に
比べてがんになるリスクが
高まります。

タバコを吸う人のがんによる死亡リスクを吸わない人と比べると肺がん4.8倍、喉頭がん5.5倍、食道がん3.4倍、
咽頭がん2.7倍、子宮頸がん2.3倍。
とにかくタバコによる死亡リスクが高いんです!
※子宮頸がん以外は男性
(出典:国立がん研究センターがん対策研究所「日本における喫煙とがん死亡についての相対リスクと人口寄与危険割合-3コホート併合解析研究(1983年〜2003年)」)

もはや常識となった「受動喫煙」の害。喫煙者が吸う煙より、タバコの先から立ち上り、周りの人が吸い込む「副流煙」の方が有害物質を多く含むんです。この事実は知らなかったでは許されません。



がんと飲酒もつながっています。
過度な飲酒で胃がん、大腸がん、肝臓がん、前立腺がん、乳がんなどの発症リスクが上がると考えられています。
(出典:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」)

お酒を飲んで顔が赤くなる人を「フラッシャー」といいます。
フラッシャーはアルコールを分解しづらく食道がんになりやすいので注意が必要!
適量の目安

(出典:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」)
お酒は健康と“お財布”の
ためにも適量に!


食生活が健康と関係があるのは皆さんご存知だと思いますが、それはがんとも密接な関係があるんです。
少し昔のお話です
冷蔵庫が普及する前の日本では、日持ちする塩分の多い食品が多かったので、胃がんが多かったんです。

今のお話です
この50年で日本人の食事パターンが変わり、肉類、加工肉、乳製品などの摂取が大幅に増えました。乳がん、大腸がん、前立腺
がんなどの増加は食
の変化と関係があると
指摘されています。

研究中のお話です
緑茶やコーヒーなどが“がん予防”や“死亡リスクの低減”に効果があるのでは?という研究も行われています。
どのがんにどのような
効果があるかないか、
今後の研究結果に注目です!

